フィルムを写真としてプリントするためには現像が欠かせない!


フィルムカメラを撮影したときに最終的に写真としてプリントされるためには、現像という工程が何よりも欠かせないことです。ただ現像がどのような仕組みで行われているのかについては知らない人のほうが圧倒的ではないでしょうか。ここでは現像とはどういう工程で行われているのかという点について詳しく解説しています。ぜひとも現像について知るきっかけにしてください。

1.現像とはどういうものか?

フィルムカメラはシャッターを切った瞬間のみフィルムに光が当たり、その光の像がフィルムに記録するという仕組みで撮影が行えます。フィルムはそのままの状態で写真として見られませんので、現像という工程が必要不可欠です。フィルム自体は臭化銀が塗られており、それを化学反応により撮影した像を浮かび上がらせることを現像といいます。

現像に関するすべての工程において化学反応を巧みに利用していますので、薬剤の処理の仕方やフィルムの保管状況などがポイントになります。

2.現像と印刷(プリント)は異なる工程になる

フィルムを写真館に出したときには、現像をしてもらわなければいけません。現像をしてもらう場合には、一般的にプリントされた写真が付いてくることがほとんどです。普通の人であれば現像だけをお願いするケースは少なく、同時にプリントをしてもらうことが圧倒的です。

なかには現像とプリントを同じような意味で用いる人がいますが、現像とプリントは工程が違う点に注意してください。現像はあくまでフィルムを、化学薬品で現出する工程のことをいい、プリントはその先の現像したフィルムを写真という形で印刷する工程のことをいいます。

3.現像してもらうために街の写真館に行けばいい

フィルムカメラで撮影したものを現像するときに、自分で行うのは道具を揃えなければいけないので、なかなか難しいところです。一般的には街の写真館か専門の現像所にフィルムを出して現像してもらうことになります。

写真にするのではなくとりあえず現像だけ行うということも可能です。とりあえず現像さえ行えば、後から焼き増しという形で写真にすることができますので、撮影をしたのであれば早く現像をすることをおすすめします。現像した写真館と焼き増しを依頼する写真館が違っていても大丈夫です。

現像したものをデジタルデータという形で所持したい人向けに、フィルムをスキャンしてデジタルデータにすることもできます。デジタルデータとして残すことで、スマホやパソコンなどでいつでも閲覧することが可能です。

4.現像の工程

フィルムカメラで撮影したとしても、すぐに撮影したものを肉眼で見ることは不可能です。像が現れていない潜像の状態から、薬品加工をして像が見える状態に持っていくまでの現像の工程を紹介していきます。なおフィルムの種類によって細かな工程が異なりますが大まかな工程は変わらないので、ここではモノクロフィルムを例にします。

4-1.潜像の状態から現像液で銀像の状態にする

ただ撮影が完了したとしてもただ像が潜んでいる状態に過ぎません。この潜像の状態から現像液により臭化銀を銀へと化学反応を起こし、銀像の状態にします。銀像の状態にすることで像を浮かび上がらせることができるということです。

4-2.現像が進行し過ぎないように停止液により中和する

現像をずっと進めていくのはフィルムにとって決していいことではありません。どこかのタイミングで現像が進行し過ぎないために、停止液を注入する必要があります。停止液を入れて中和させることにより、現像液が行う銀の反応スピードを弱めることが可能です。

4-3.定着液で像を固定化する

せっかく銀像が浮かび上がらせることができたわけですので、それを定着させなければいけません。そのためには、光に当たってもこれ以上感光しないために、定着液を用いて残留した臭化銀を取り除きます。これにより、完全に像を固定化することができるということです。

4-4.定着液を洗い流す

フィルムの表面にある定着液をきれいに洗い流します。きちんと洗い流さないとプリントするときに劣化しムラができてしまうので、それを避けるために行うということです。水洗いしたフィルムは丁寧に水滴を落として乾燥させます。

5.撮影後のフィルムは早く現像しよう

撮影したフィルムはそのまま放置したとしても何の意味がありません。撮影済みのフィルムはすぐに現像を行いましょう。すぐに現像ができないのであれば、性能を保つためにもフィルムをプラスチックケースに入れて冷蔵庫に保管してください。一番してはいけないのは、高温多湿な場所に保管することです。高温多湿な場所に保管するとフィルムが痛んでしまい使い物にならなくなりますので、保管場所には注意を要します。

6.まとめ

カメラといえば今ではデジタルカメラが主流になっていますが、いまだにフィルムカメラを愛好している人が多くおり、プロのカメラマンでも使用している人が多いでしょう。まだまだフィルムカメラの需要はありますので、現像作業が無くなるということはありません。

横浜市周辺で現像に出したいということであれば、「南風スタジオ」をぜひご利用ください。地域に根付いて70年の歴史を誇る老舗写真館です。フィルムの扱いにも慣れております。お気軽にご相談ください。