白飛びとはなんなのか?写真が明るくなりすぎないための注意事項!


「写真が真っ白になっちゃった」「後から写真を見返したら色のグラデーションがなくなっていた」誰もがこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか?せっかくきれいに撮りたい風景や被写体も、思うように撮れないのは残念です。この「白飛び」と呼ばれる現象は、少しの注意や予防で抑えることができるのです。今回は白飛びが起こる原因と注意点を詳しく解説します。ぜひ写真撮影で参考にしてみてください。

1.そもそも白飛びとは?

そもそも白飛びとは、次のような現象のことを言います。

・明るい部分の景色や風景が真っ白になってしまう
・本来は陰影やグラデーションになっている部分に階調がなくなってしまう
・光の量が多すぎて白くモヤのかかったような状態になってしまう

真っ白になるとはつまり、色を識別できなくなるということです。区別できなくなり完全に白くなってしまった写真は、データにしても復旧が困難になってしまいます。

ちなみに白飛びと似たような現象に「黒つぶれ」があります。こちらは黒い部分の陰影などがなくなり、真っ黒になってしまう写真のことです。黒つぶれが起きますと、白飛びと同様に後からの加工が難しいです。

2.白飛びしてしまう3つの原因

では、なぜ写真を撮ると白飛びの現象が起こってしまうのでしょうか?この項目で確認していきましょう。

2-1.カメラの設定自体を明るくしている

露出が合っていない(カメラの設定自体を明るくしすぎている)と、白飛びが起こってしまいます。カメラはそれぞれのメーカーや種類によって識別できる明るさが異なるからです。カメラの露出計の許容範囲をオーバーしてしまった場合に、その色味の絶妙な加減を区別できなくなり、すべて白とみなしてしまうのです。

2-2.日差しが強すぎる

次に、日差しが強すぎる場所での撮影も、白飛びになってしまう可能性が非常に高いでしょう。主に夏の日差しや蛍光灯などの強い光が対象になります。また、逆光の場合はより白飛びしやすいということがわかっています。ぜひ頭の片隅に入れておいてください。

2-3.明暗の差が大きい写真撮影を試みている

明暗の差が大きい所での撮影にも注意しましょう。暗い部屋の中から明るい外に向けて写真を撮るときなどです。写真一枚の中に暗い部分と明るい部分が共存していると、どうしても肉眼でも見づらくなってしまいます。それと同様に、写真でも極端な明るさと暗さが一緒になるのは難しいのです。

3.白飛びを防ぐための注意点とは?

では次に、白飛びを防ぐための注意点や予防法を解説していきます。

3-1.ヒストグラムを確認しながら撮影してみる

ヒストグラムとは、写真の中の光の明るさを可視化したグラフのことです。大体すべてのカメラについている機能ですので、ぜひこの機会に活用してみてください。ヒストグラムの見方は非常に簡単で、左に盛り上がっていると暗い、右だと明るいということがわかります。そして、この情報を頼りに少しずつ露出を変えることで、次第に理想の明るさに近づけることができるのです。

3-2.明暗の極端な場所での撮影は避ける

明暗の極端なシーンに、逆光が挙げられます。無理に逆光のまま被写体を撮ろうとすると、明るい部分は白飛びに、暗い部分は黒つぶれになってしまいます。無理な撮影は避けた方がベターでしょう。どうしても撮影したい場合は、ストロボなどの機能を使って工夫してみるのがおすすめです。

ちなみに撮影の際に被写体がいる場合は、カメラはそちらをメインに写真に残そうとします。そのため背景が二の次になり、白飛びしてしまうのです。

3-3.あえて白飛びを活用するのもひとつのテクニック

ここまで原因や対処法をご案内してきましたが、白飛びもひとつの作品として十分に扱うことができるのです。たとえば曇り空のどんよりとしたグレーな雰囲気を消したい際は、あえて明るさにフォーカスして撮影することで、どこか静けさを感じる澄んだ空気の作品が出来上がります。

このように適宜白飛びをテクニックとして応用し、自分のイメージの写真を撮影してみるのもおすすめです。眩しさや神々しさ、神聖な雰囲気などを強調できます。

4.まとめ

今回は、写真撮影の際に起こりうる白飛びの原因と対策方法をご紹介しました。いい写真は、これからもずっと手元に置いておきたい存在になってくれます。ぜひ自身のカメラで思い出を残す際は参考にしてみてください。結婚式やパーティーなど、フォーマルな写真では、どうしても白飛びの写真は撮りたくないものです。

「南風スタジオ」では、創業70年の間に培ってきた技術と感覚で、自然に被写体を引き立てた写真撮影を行っております。「少しレトロな雰囲気が好き」「和の落ち着いた写真が好み」という方は、ぜひ一度ご相談くださいませ。