着付けのポイントとは?着物を綺麗に美しく、かつ楽に着こなすコツを解説

けのポイントとは?着物を綺麗に美しく、かつ楽に着こなすコツを解説

着物を着る機会は近年減少していますが、減っているからこそ、「特別な機会にだけ着る」という人も多いでしょう。着物を着る際には「着付け」を行う必要がありますが、着付けにおいて大切になるポイントは、どういったところにあるのでしょうか。

多くの場合はプロにお願いすることになるかもしれませんが、すべて任せきりにせず、要望を伝えるためにも、着付けのコツを知っておくべきです。今回は、着付けの際にポイントとなる、楽かつ美しく着物を着るために大切なことを解説します。

着付けのポイント① :ヘアセット、メイクの際の注意点をしっかり認識しておこう

着物の着付けの大まかな順番をご存じでしょうか。まずはそこから押さえておきましょう。

着付けの順番は、4つのステップにわかれています。大まかにわけて、「ヘアセット・メイク・肌着を身につける」→「長襦袢を着る」→「着物を着る」→「帯を締め、整える」といった感じです。

着付けをプロに依頼する際は、大体このようなステップで着付けを行うことになるはずです。まずはひとつめのステップから、注意点をご説明します。

着付けをしてもらうときは前開きの服で

着付けをしてもらうときは、必ず前開きの服で臨みましょう。なぜかというと、実際に着物を着付けてもらう前に、ヘアセットやメイクを行うからです。プルオーバーパーカーやセーター、Tシャツなど、頭を服の中に通して脱ぐタイプの服だと脱ぎにくく、化粧も髪型も崩れてしまいます。

着物に汚れは厳禁!化粧が着物につかないよう注意

着物は洋服と違って、汚れてしまうと洗うのが難しいものです。洋服のように急いで水洗いすればなんとかなるというものではなく、非常にお手入れに気をつかう必要があります。先にメイクを仕上げるのも、ファンデーションなどや口紅が着物に飛び散り、付着しないようにするためです。

メイクは地肌よりワントーン明るめのファンデーションで、全体的にナチュラルに仕上げましょう。口紅は着物に合わせる場合、輪郭よりも少し内側に塗るとよいでしょう。

着付けのポイント② :体のラインを整え、着物の下に着る「長襦袢」にこだわろう

メイクをしたら、まずは肌着を身につけ、そこから長襦袢を着ます。長襦袢を羽織る前にも、注意点がいくつかあります。

肌着を着て体のラインを補正しよう

ショーツやブラジャーの上に、肌襦袢を着ましょう。ワンピース型の場合は、下からスカートのように履くようにしましょう。これも、化粧や髪が崩れないための注意点です。

洋装と違って着物を着る場合には、体のラインができるだけ出ないようにするのが美徳とされています。胸は和装専用のブラジャーをつけるか、サラシを巻くなどしてできる限り膨らみを抑える必要があるのです。

または肩から胸のラインをなだらかにするために、へこんでいる肩の部分に、綿や布などを入れるなどの工夫を凝らす場合もあります。

基本的にウエスト周りは、寸胴型のラインにするのが着物の基本です。凹凸のはっきりした洋装なら寸胴なラインはご法度ですが、これは着物的な美しさを引き立てる役割と、帯をしっかりと安定させる実用的な役割があります。豊満な女性が寸胴にするには、タオルや専用のパットなどを内側に装着しておきましょう。

衿元・衣紋を美しく見せる長襦袢の着方

着物の美しさを決めるのは、「衿元・衣紋」であるといわれています。衿元とは、着物の前の衿が合わさる部分のことで、衣紋とは着物の後ろ衿のことです。ここは着物でもっと形が乱れやすい場所なので、この2箇所をしっかり形作っておくと、一歩抜きん出た美しい着こなしができます。

その形を決めるのが、着物の下に着る「長襦袢」です。長襦袢を着るときに、両衿、それも衿芯を入れる縫い目のあたりを片手でつまみ、もう一方の手は後ろの背中の縫い目あたりをつまみます。そのあと両手で長襦袢を前後させ、体となじませるようにしてから、衣紋は拳1個分くらい抜くとよいでしょう。

衣紋を引っ張らないようにしつつ、右手を左脇までもっていきます。このとき、衿がバスト全体を包むように、腕の付け根のあたりを衿が通るよう位置を調整します。合わせ目は、喉下の窪んでいる部分を隠すくらいに合わせるとよいでしょう。衿元と衣紋が決まったら長襦袢を片手で抑えつつ、もう一方の手をつかい、アンダーバストあたりで紐を結わえて完成です。

着付けのポイント③ :最初は「裾合わせ」バッチリ合わせるコツは?

着付けにおいて、最初に合わせるところは、「裾(すそ)」です。

裾とは着物の腰より下の部分、その全体のことを指します。着物を着る際、裾部分がしっかりと真っすぐに伸びていないと、不恰好になってしまいます。着物は反物といい、洋服のように上下の服を別々に着るものではなく、1枚の長い布を整えて、各所で結んで着用するものです。

そのため、着付けを行う際には歩きやすいよう、まず床や地面につくような部分から合わせていく必要があります。

裾を合わせる際には、まずは肩からだらんと羽織った着物の腰あたりの部分を、思いきってウエストあたりまでもちあげましょう。「大和撫子らしく控えめに」ではなく、ここだけは思いきって一気にもちあげるのが、うまく合わせるコツです。

そこから徐々に位置を下げていって、裾の位置を整えます。裾は実際の裸足の状態よりも草履分だけ上がるので、少し長めに床すれすれくらいで整えましょう。整ったら、紐をとってウエストあたりで結んで完成です。

着付けのポイント④ :紐は指一本分余裕をもって結びましょう

着物を着る際に注意するべきなのは、見た目の美しさを優先するあまり、「紐や帯をきつく締めすぎないこと」でしょう。帯に関してはさまざまな結び方があるのでそれで調整できますが、問題は、早めの段階で体の中に隠れてしまう部分の紐です。

バストやウエストの凹凸をなるべくなくすべく、整える際には各所の紐を結ぶ必要があります。自分で着付けるにしてもプロに頼むにしても、長襦袢や着物の各所の位置を整える段階で結ぶ紐は、余裕をもって結び、締めすぎないようにしましょう。基準としては、指一本分くらいの余裕をもたせるといいといわれています。

撮影するだけならまだしも、成人式や結婚式などで動き回る場合には、締めすぎていると動きにくいだけでなく、血行も悪くなり、気分が悪くなってしまいます。食事などをする可能性もあるので、締めすぎると苦しくなってしまうかもしれません。

見た目を意識するあまりに無理をすると倒れてしまいかねないので、あくまでも楽に着る着付けを意識しましょう。

着付けを頼む際は我慢せず、苦しいかもと思ったら早めにいうようにしましょう。完成に近づくほど修正が難しくなるので、遠慮なくいうのがオススメです。

まとめ

今回は、着付けのポイントについて、なるべく着物の着る順番に合わせながら、注意点も含めて一通り解説しました。

着物を着るというのは、今の時代では非日常であることがほとんどです。慣れないことも多いでしょう。着付けの際は、かしこまりすぎて無理はしないよう、着ていて楽な状態をなるべく目指すことがもっとも大切です。

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